テストでは体力テストを含む、基礎的なサッカー技能のテストが行われます。
各テストの総得点で、一定の基準以上を達成すると「ファイナリスト」に選ばれ、年1回開催される「ワールド・スキルズ・ファイナル」への出場権を与えられます。
このファイナルには、夏のキャンプのほか、他の英国内外のイベントで選ばれたファイナリストが集まり、その技術を競います。
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ベッカムと当時バルサ監督のテリー・ヴェナブルズ ファイナル優勝の報奨でスペインに行った時の写真 |
彼は当時すでに注目株で、ファイナルでも年上の選手を押さえて優勝。その時の得点は2013年現在でも破られていない、とてつもないものです。
テストの内容は、正確性を問うものが多いのですが、ベッカムのキックは、後に「虹を描く男」と評されるように、非常に正確で美しいものだったようです。
(余談ですが、最近、上の写真と同じ時の別の写真に、ベッカム少年とゲーリー・リネカーとマーク・ヒューズらしき人物が一緒に写ってるものを見つけました。両者はともに当時バルサに在籍しており、確実だと思うのですが、権利関係も含め確認が取れたら紹介するチャンスもあるかと思います。)
動画は、ちょうどこの頃テレビに出演した時のものです。
さて、このファイナルでは、技術を競うほかに、ゲストによるセッションも行われます。
プレミアで活躍する選手や、プレミアの現役コーチなどがゲストで呼ばれることが多いようです。
ここ何年かは、現マンチェスター・ユナイテッドの1軍コーチ、ルネ・ミューレンスティーン氏(ルーニー選手や香川選手を指導)がゲストコーチとして、ファイナリストたちを指導していました。(2013年度のゲストは未定です)
ファイナリストになることは非常に大変ですが、ファイナリストに選ばれ、さらにヘッドコーチに認められれば、マンチェスター周辺クラブのスカウト部門に連絡、視察を受けることもあります。
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リバプールのスカウトとファイナリスト |
クラブの下部組織となると、ある種の「囲い込み」も目的の一つであると推察されますが、我々の場合は、それとは全く無縁で、自由度が高いともいえるでしょう。
スキルズ・ファイナルだけでなく、国内のBCSSA主催トーナメントなどのイベントでもPLクラブのスカウトの姿が見られるようです。
最後に日本人の参加状況ですが、まだ2013年で日本支局設立3年目と日が浅いのですが、昨年2012年のサマーキャンプで日本人の小学生(当時3年)がファイナリストに選ばれました。
たまたま、ファイナルが秋から夏に移動したため、1年割りを食う形になって大変申し訳ありませんでしたが、彼は今年のファイナルに正式に招待という形になりました。
(ファイナルが秋から夏に移動したのは、海外ファイナリストの増加などが主な理由です。)
今後、ファイナルは毎年夏休み期間中に行われます。これにより、秋に別途渡航する必要がない日程が組めるようになりましたので、日本人も参加しやすくなります。
具体的には月~金がサマーキャンプ、土曜日にスキルズ・ファイナルというスケジュールです。
BCSSAが日本支局を設立したのは、最近の日本のサッカーの成長に注目したためです。イギリス本部は、日本人の参加とファイナリストの増加に期待してます。
未来のプロフットボーラーがたくさんの参加してくれることを心から願っています。
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