リバプールには、リバプールFCとエヴァートンFCというクラブが本拠を置いています。アンフィールドは、リバプールFCのホームスタジアムになります。
マンチェスターからは、日本で言うと東京~鎌倉、大阪~京都、名古屋~豊橋間くらいの距離感覚で比較的近いところですので、ここもホームスタジアム見学ツアーの予定地の一つに入っています。
アンフィールド・フットボール・スタジアムはもともとエヴァートンの本拠地でした。
120年ほど昔、エヴァートンがグディソン・パークにホームを移したのを契機に、残されたアンフィールドを本拠とするクラブとして新設されたのがリバプールFCでした。以後現在に至るまでアンフィールドはリバプールFCのホームスタジアムとして使われてきました。
そのアンフィールドも老朽化と、UEFA欧州選手権やチャンピオンズリーグ開催のための拡張ができない関係もあり、2012年までにスタンリー・パーク・スタジアム(別名ニュー・アンフィールド)に移転することになっていたのですが、2012年7月現在、資金難から移転はおろか、建設自体が頓挫している状況のようです。
しばらくはアンフィールドのままで行くのでしょう。
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アンフィールドといえば、ペイズリー門とシャンクリー門の2つのゲートも有名ですが、そのシャンクリー門の由来となった名将ビル・シャンクリーの発案によってこのパネルが掲げられるようになったのだそうです。
これを触った自軍の選手には幸運がもたらされるとされ、一方相手側の選手には「相手は誰なのか」という威嚇の意味があると言われています。
見学ツアーではこのパネルにタッチすることができます。
次にもうひとつ、アンフィールドで忘れてはならないものがあります。スタジアムの一角にある「ヒルズボロの悲劇」の記念碑です。
「ヒルズボロの悲劇」はミュンヘンの悲劇と同様、サッカーの歴史の中でも重要な事件で、1989年シェフィールドで行われたリバプール対ノッティンガム・フォレスト戦で発生した、スポーツ史上最悪の事故といわれるものです。
ゴール裏の立見席に収容人員の2倍を超える人が押し寄せたことで将棋倒しが発生。結果、死者96名、負傷者766名を出す大惨事となりました。この事故はイギリス全土に衝撃を与え、その後全英スタジアムの安全対策の強化、改修を促すこととなります。
アンフィールドで事故が起きたわけではありませんが、犠牲者の多くがリバプールのサポーター達であったため、その追悼のために建てられたものです。
この悲劇も、サッカーファンの教養として、リバプールサポーターならずとも覚えておくべき歴史でしょう。
最後は気分をかえて、2011-12シーズンで話題になった「アンフィールド・キャット」を紹介してこの項を終わりたいと思います。
このハプニングは2月7日のトッテナム戦で起こりました。試合中に突然ネコが乱入し、試合が中断してしまいます。
この事件(?)は、リバプールの公式サイトをはじめ様々なメディアで取り上げられ、このネコは「アンフィールド・キャット」として、いちやく全英のアイドルに。映像はイギリスにとどまらず世界中に広がり、ツイッター上にアカウントが出現するほどの人気になりました。
その後、このお猫様はフォーンビーにあるフレッシュフィールド・アニマル・レスキュー・センターで保護され、ビル・シャンクリーにちなんで「シャンクリー」と名付けられましたが、ほどなく脱走して行方不明になってしまったとのことです。
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